原タイトルは、The Other Guy Blinked: How PEPSI Won the Cola Wars(Roger Enrico/Jesse Kornbluth著、常盤新平訳、新潮文庫).

AMSCLS.INCは、パッケージの入手が困難になっているため、若干のマイナーチェンジを施して、現在ではフリーソフトウェアとしてパソコン通信などで配布している。LHarcは、同じH.Yoshizaki氏によるLHAの前バージョンである。トルティアチップといえば、最近凝っているのがBlue HeavenのBLUE CORNトルティアチップスのChile Flavorである。Original SANTA FE Styleとあるが、黒くて辛くてバリバリで美味しい。

 最後になったが、Doritosトルティアチップスの「ナッチョチーズ味」の「ナッチョ」に言及しなかった。この「ナッチョ」の意味、私も知らなくて、2月号のパソコン通信特集でも登場したシェフネット・ジャパンのSysOpこと落合正幸氏にメールでたずねてみた。彼は、私のような素人と違い、アメリカンエスニックが専門で本場でもバリバリやってきた一流のシェフでもある。それによると、「ナッチョ」はほかならぬトルティアチップスのことらしい。「NACHOSというふうに複数形になると、1つの料理を指します。それはトルティアチップスの山にチーズ(通常はジャック・チーズ)を振りかけ、オーブンで焼き上げた料理です。NACHOは、ナッチョではなくて、ナチョ、ナチョスと発音します。ナチョスには、ハラピーニョという(青い)唐辛子をいっぱいのせて、ピリっとさせて食べます。うまいよー」。なるほど。ふーむ。

 構造化アセンブラMACROSといえば、強力な自動運転機能を持つ通信ソフトULT、ULTMがこれで書かれているという話は、ずいぶん前に聞いていた。ところが、作者のびn氏にPCSのチャットで会ったら、彼も高速化バージョンの存在を知らなかったというのだ。それから、このマクロセットを、MASM Ver.5.1で新しくリリースされた疑似命令をフルに使って、構造化アセンブラMACROSを書き換えてしまった人がいるという話も聞いた。

 さて、LHarcのアセンブラプログラムは、実は、この構造化アセンブラMACROSを使って書かれていたのだ。とんでもないところで、我が子に会ったような気分だ。ところが、ドキュメントによれば、AMSCLS.INCならぬAMSCLS.EXEなるものがあるのだという。これは、H.Yoshizaki氏が、AMSCLS.INCを「そのままTurbo Pascalに書き換えた」もので、アセンブラのプリプロセッサとして、構造化アセンブラMACROSを使って書かれたソースを処理するものなのだという。なんだかややこしいが、思わず納得してしまったりして。しかし、しかしですよ。H.Yoshizakiさん。あのですね。『月刊アスキー』誌のこのページに高速化バージョンというのが載ってるんですよ。実際に、LHarcのアセンブラソース数本をいまアセンブルしてみたら、AMSCLS.INCだけでやったほうが時間がかからない。同じようなものだけど、こっちのほうがラクでしょぉ。

 ところが、この構造化アセンブラMACROS、苦労して書いたわりには、当時のマシン環境ではいささかアセンブル時間がかかりすぎるきらいがあった。そこで、このページの連載初期に、約50%の時間でアセンブルが終わるという高速化バージョンを紹介したのだ。その間にも、MASMのバージョンが3つばかり上がり、OPTASMなどという崇拝すべき超常現象的アセンブラが登場して、さらに何分の1の時間でアセンブルが終了するようになったのだ。

 このページを連載初期から読んでおられる方ならご存じと思うが、構造化アセンブラMACROS(AMSCLS.INC)というものがあって、『月刊アスキー』誌のアセンブラMACROについての連載にも登場し、ディスクアスキーの「アセンブラMACROプログラミング技法/A-MACROS」にも収録されている。このマクロセットは、連載の開始前に執筆者の西村卓也氏とごにょごにょやっているときに、「マクロはこーでなきゃ!」という勢いで書いたものだ。私が、パソコンを使い始めて、初めて書いたプログラム(マクロだけど)だった。

 最近驚いたのは、その究極の圧縮効率で本場のアーカイブ野郎たちにも人気急上昇中のLHarc(H.Yoshizaki氏による)のアセンブラ部分のソースコードを見たら、見覚えのある書式が目に飛び込んできたことだ。

 なお、この原稿を書いている6月現在、Doritosトルティアチップスの発売元は、不二家フリトレーからジャパンフリトレーに変わっている。

 実は、Frito-Layの日本進出計画は、ジョン・スカリー氏が社長になって最初に着手し、強力に推し進めたものだという。一面、ジョン・スカリー氏がいなかったら、私たち日本人はくだんのDoritosのトルティアチップスを容易に食することはできなかったかもしれないのだ! そのときのペプシコ・フーズ・ジャパンの社長が、現在の社長のエンリコ氏であり、スカリーから直接指示を受けていた。そして、スカリーがこの計画を断念する経緯も書かれている(実際には、エンリコと会長によって計画は実行に移される)。

 ペプシとなれば、当然のことながら、エンリコ氏の前任者であったジョン・スカリー氏の話も出てくる。Appleの社長としてのスカリーしか知らないパソコンユーザーには、なかなか興味深い話も入っている。1983年3月にボトラーを集めて開かれた催しで、ジョン・スカリー氏は、ペプシの事業についてではなく、30分間にわたってコンピュータとアイコンに関して語ったという。スピーチが終わって、彼がスポットライトを浴びて立っていると、舞台一面に煙が立ちのぼり、レーザー光線が会場全体にきらめいた。誰もが、いったいどういうことなのだろう? という反応だったという。その一週間後に、ジョン・スカリー氏は、ペプシを辞めAppleの社長になったというあたりは、微笑ましいというべきか。

 ペプシといえば、『コーラ戦争に勝った!』//ky10という本が出ている。社長のロジャー・エンリコ氏が書いた、文字どおりペプシがコカ・コーラのシェアを抜くまでの話だ。アメリカでは、この手のビジネス本が1つのジャンルとして確立されているが、扉の裏でマイケル・ジャクソンに捧げられた本はあまり多くはないだろう。そんな1冊がこの本である。1985年の夏、永遠のライバルが放った今世紀最大といわれるまずい一手「ニュー・コーク」と「ペプシの挑戦」と題されたキャンペーン、そして、マイケル・ジャクソンの「スリラー」で、一気にシェアトップを勝ち取るまでの話だ。マーチャンダイズ7X(オールド・コークの製法といわれる)の周到な分析と調整は終えており、「クラッシック」が復活するまでの3か月近くの間に、本家に代わって本物そっくりの味の「サバンナ・コーラ」なる商品を売り出すことを提案するあたりのくだりは圧巻である。

 ところで、Doritosトルティアチップスの発売元であるFrito-Lay(フリトレー)は、アメリカ最大のスナック菓子メーカーであり、Pizza Hutやスポーツ用品のWilsonとともに、PepsiCo.の傘下にある。つまり、ペプシだ。

 それにしても、トルティアチップスの延長でタコス味というのは、あまりにも日本人をなめてはいないだろうか? なぜ2種類しかない味つけを2つともベッタリとしたものにしてしまうのか? ナチュラルな「トウモロコシの焼ける匂い」こそ、トルティアチップスの心髄であることを考えると、はなはだ遺憾といわざるをえない。

 実は、このDoritosのトルティアチップスを発売しているのは、不二家フリトレーという会社なのだが、このメーカー、以前にも「タコス味」ならぬ「タコ焼味」のポテトチップスを出して、一部のジャンクフードファディストどもを狂喜させたことがある。

 しかし、問題はここから先だ。もともと、Doritosトルティアチップスには、「Nacho Cheese flavor」と「Toasted Corn flavor」の2種類の味があるのだが、日本で発売されているものは、同じ2種類でも、なぜか「ナッチョチーズ味」と「タコス味」なのである。「ナッチョチーズ味」と「Nacho Cheese flavor」は、同一のものだろう。しかし、「Toasted Corn flavor」はなぜ「タコス味」にすり替えられているのか? これはまったくの謎である。

 トルティアチップスは、本来、これ抜きにはテクスメクス料理は語れないというほどのメキシコ系アメリカンエスニックの定番だ。ポテトチップスなども、もとはといえばサラトガチップスという立派な料理としてメニューに名前を連ねていた時代があったというが、こちらは現役だ。それがスナック菓子に姿を変えて、純日本製は幌馬車印の小池屋ポテトなどとなかよく並べられているわけである。

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